今回は、2016年6月(平成28年6月)に「マークスジャパン」の元社長である村山典秀容疑者が逮捕された事件がありました。この事件は、事務所に所属する女性を実際に性行為を含んだアダルトビデオ(AV)の撮影に派遣したとして、大手のAVプロダクションの元社長らが逮捕されたものです。では一体、当時どのような状況であったのでしょうか?今回は、この事件について当時の状況や村山典秀が逮捕された理由について詳しく紹介していきます。
「マークスジャパン」の元社長村山典秀が逮捕された理由とは?
2016年6月(平成28年6月)に「マークスジャパン」(東京都渋谷区)の元社長村山典秀容疑者(当時49歳)が、労働者派遣法違反(有害業務就労目的派遣)などの疑いで逮捕されたことが発表されました。当時事務所に所属していた女性に対して、実際の性行為を含んだアダルトビデオ(AV)の撮影に派遣したとして、大手のAVプロダクションの元社長らが逮捕された事件とされています。
具体的な理由としては、アダルトビデオ(AV)を撮影する目的で、事務所に所属していた女優を派遣したというもので、労働者派遣法違反として逮捕されました。警視庁保安課の報告では、長村山典秀の他にも、同社の社長である古指(こざす)隆士容疑者(当時50歳)と同社の社員である高橋慶将(けいすけ)容疑者(当時34歳)の2人も同時に逮捕されたとされています。
長村山典秀を含む3人は、2013年9月30日(平成25年9月30日)と同じ年の10月1日(平成25年10月1日に、事務所に所属する20歳代の女優を勤める女性をアダルトビデオ(AV)の制作会社である「CA」(港区)に派遣したとして、公衆道徳上の有害業務にあたるアダルトビデオ(AV)に出演させたとされています。CAとは「DMM.com」のグループ会社であり、業界内では最大手の会社とされております。
当時の女性の状況について
「マークスジャパン」より被害を受けた女性は2009年(平成21年)に他のモデルプロダクションを通じてマークス社を紹介されました。その後当時マークス社の社長であった村山容疑者からグラビアモデルの仕事ができるとして「グラビアのモデルとして契約してもらう」との説明を受けて、契約書にサインを行います。これにより彼女は、タレントとしてマークス社と契約を交わしたこととなりました。
しかしその契約書には、「成人向けの作品も出演する」とする文言が書かれていました。そのため、同時に成人向けの作品すなわちアダルトビデオ(AV)への出演についても承諾をしてしまったこととなってしまいした。
当時の女性は、契約書に書かれた詳しい内容についてよく読ませてもらうことができず、写した資料等も受け取っておりませんでした。その後、AVに出演する契約書に対して、マークス社に契約書の解除を求める行動を行うことを試みますが、会社側は「親に請求書を送る」などとして契約書の解除に応じてもらえなかったと言います。
警察が事件の捜査を始めたきっかけとは
当時被害を受けた女性は、警察に相談をすることとなります。その相談内容の中で、労働者派遣法の中で禁じられている「有害業務への派遣」にあたると特定されます。その後、その相談を受けた警視庁は、2013年5月下旬(平成25年)よりマークスジャパンや、アダルトビデオ(AV)制作会社に対して捜査を始めることとなります。
また当時、女性がアダルトビデオ(AV)の撮影に対して拒否をした際に、元社長らが数時間かけて女性を脅し撮影を強行していたことも警視庁への取材からで明らかになっています。同じような内容の相談は数十件にもわたり、警視庁保安課では業界内で悪質な撮影が行われているのではとして同時に調べているとのことです。
まとめ
今回は、2013年9月(平成25年9月)起きた「マークスジャパン」の元社長である村山典秀が逮捕された事件について詳しく紹介してきました。
「マークスジャパン」に所属する女性はこれまでに、約4,500人もいると言われております。
また事件が発生する前の2012年(平成24年)には、年間で18億円もの売り上げをあげています。
今回の事件と同様に、アダルトビデオ(AV)の撮影を目的とした現場への派遣も行われており、そこでは実際の行為をするために、多くの女性達は撮影前に「避妊薬」を服用させられていたともされています。
本件は、「マークスジャパン」が被害を受けた女性が、警察に相談をすることで労働者派遣法の中で禁じられている「有害業務への派遣」にあたると特定されたものです。
当時、マークスジャパン」が被害を受けた女性が、警察に相談を持ちかけることがなければ、発覚しなかった事件であり、現在も尚行われていた可能性すら考えられます。
少しの勇気や行動が、今回の問題を解決させることが出来た事件であると考えられます。